認定NPO法人環境リレーションズ研究所（東京都千代田区、理事長：鈴木 敦子）では、20年間継続運営してきた、森づくりと地域振興を結びつける事業「Present Tree（プレゼントツリー）」のスキームを使い、山梨県笛吹市芦川町の造林未済地の再生に際して、笛吹市（市長：山下 政樹）、森林施業に取り組む中央森林組合（代表理事組合長：米山 敏彦）、森林所有者との間で、15年間の森林整備協定を2カ所同時に締結、本日より里親募集を開始いたします。

山梨県内では、2008年7月の甲府市上帯那町における造林未済地の再生を皮切りに、2024年までに14カ所の森林整備協定を締結、137,549本を植樹いたしました。本協定が山梨県内では15・16カ所目となり、その内11カ所が笛吹市内でのプレゼントツリー活動となっています。笛吹市内では、これまでに98,060本を植樹しています。

「Present Tree（プレゼントツリー）」は2005年１月に始めた取り組みで、「人生の記念日に樹を植えよう！」と呼びかけ、大切な人や自分自身のために記念樹を植え、森林再生と地域振興につなげます。今までに、植栽が放棄されたところ、台風や山火事などで森林が消失したところ、里山として保全していくべきところ、水源の森として維持していくべきところなど、それぞれの理由により植樹が必要な場所（国内54カ所）で活動を展開してまいりました。その殆どは、少子高齢化が進んでいる地域にある一方、記念樹を植える里親の方々の殆どが首都圏を中心とした都市部の人達です。都市部の人達が、記念樹を持つことでその森を訪れ、都市と森との交流がはじまること、その交流人口増大のための拠点を担い地域を元気にしていくこと、がPresent Tree（プレゼントツリー）の狙いであり、新たな森の付加価値づくりに挑戦し続けています。

◆笛吹市について

山梨県笛吹市の最高峰で山梨百名山のひとつ、御坂黒岳を源とする芦川の源流域にはすずらんの里が広がります。美しい自然が豊かなこの地域でも過疎化が進んでおり、手入れ不足の人工林や伐採跡地が増えることが懸念されています。土砂災害の発生が懸念される箇所も見られるこの地域で、100年先まで存続する水源林を育て、人びとを災害から守ると同時に、森で育まれた清らかな水がスズランとそこに生息する多くの生き物たちを守り、いつまでも野鳥のさえずりが響きわたる森を次世代に引き継いでいきたいと願っています。

◆「Present Tree in 笛吹芦川」について

「Present Tree in 笛吹芦川」では、1口1本5,000円を寄附し、苗木の里親になることで、この地区に在る造林未済地に、地元植生の広葉樹を植える水源の森づくりに参加することが出来ます。寄附金は植栽やその後の森林保全のために使用され、里親の皆さんには植樹証明書が届けられます。それは笛吹市芦川町と里親の皆さんとの絆にもなります。

2020年7月に、多様な生き物を育む水源の森づくりを目指してスタートした「Present Tree in笛吹芦川」は、お陰様で順調に森の再生が進み、2021年の第2・3弾、2023年の第4弾に続き、今回で5・6カ所目の森林整備協定となます。「Present Tree in笛吹芦川」では今迄に約2万2千本の樹に里親を募り、合計10ヘクタール超の森を再生しつつあります。第5・6協定エリアでも、更に多くの里親を募集し、地元の皆様と協力しながら森を育ててまいります。

エリア（協定締結年）	本数	面積
笛吹市芦川町上芦川(2020年)	4,917本	1.68ha
笛吹市芦川町上芦川並松(2021年)	10,035本	3.35ha
笛吹市芦川町上芦川並松(2021年)	4,122本	1.41ha
笛吹市芦川町上芦川水出(2023年)	3,281本	4.00ha
合計	22,355本	10.44ha

 

Present Treeでは、これまでに北海道から九州まで国内54箇所、海外2箇所で森林再生プロジェクトを進めており、現在までの植栽本数は約41万本（2025年1月現在）におよびます。今後も様々な理由で森林再生による地域振興が必要とされている地域において、都市と中山間とを繋ぐプロジェクトを提供してまいります。また、個人、企業問わず、この活動に賛同いただける方を随時募集していきます。

◆「Present Tree in 笛吹芦川」申込ページ

https://presenttree.jp/ptforests/detail.php?id=26

目的	水源涵養林の育成と生物多様性の保全
協定期間	2025年1月14日～2040年1月13日
所在地	山梨県笛吹市芦川町
管理者	中央森林組合
地積	1,43ha / 2.04ha
樹種	ブナ、ミズナラ、ヤマザクラ、キハダなど

 

◆Present Tree（プレゼントツリー）とは？ 

プレゼントツリーの「プレゼント」には、大切な人へのプレゼント、と言う意味と、その地域の森へのプレゼント、延いては地球へのプレゼント、という意味が込められています。「贈り物に樹を植えよう！」と呼びかけて、都市部の人達が、全国に拡がる放置された森や、災害に遭った森、ゴルフ場や牧場が破綻した跡地など、樹を植える必要のある場所に、自分や大切な人のために樹を植えて、地元と共にその後10年間育てていくというプロジェクトです。自分の樹がその地に存在することによって、その地域に足を運ぶようになり、足を運べば交流が生まれます。この交流によって、森だけで無く、地域丸ごと元気にしていきます。

植えられた苗木は、10年間森になるまで大切に育てます。苗木の里親になった方には、樹の管理番号が記された「植樹証明書」と贈り主からのメッセージカードが届きます。

プレゼントツリーは、お蔭様で本年発足20周年を迎えることができました。

 

プレゼントツリー公式HP                   https://presenttree.jp/

Present Tree in 笛吹芦川            https://presenttree.jp/ptforests/detail.php?id=26