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11月23日 熱海の森 ボランティア募集♪
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●目次● 2011年10月20日号
1.再生可能エネルギーとスマートグリッド vol.5
2.スマートと言えば済むか
3.セミナー・イベントご案内
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◆1.再生可能エネルギーとスマートグリッド vol.5◆
第5回目の今回からはスマートグリッド導入に必要な技術、そしてそれによ
って生まれるであろう新たなビジネスチャンスについて考えていきたいと思
います。
まず、スマートグリッドによって、どのようなことが可能になるのでしょう
か。例えば、前回までお話ししてきたように、太陽光や風力エネルギーなど
の分散型発電エネルギーの大量導入を要因とした「逆潮流」と呼ばれる、余
った電力が発電所側に流れてしまう現象の発生を抑制することができます。
また、消費者のエネルギー消費量を「見える化」することによって、状況に
応じた省エネや、さらには、エネルギー管理システムに電気自動車や家電な
どを接続することにより、エネルギー消費を効率化し、電力消費のピークカ
ット(最も高くなるピーク需要のカット)やピークシフト(需要の少ない時
間帯への移動)が可能になります。つまり需要(デマンド)に合わせる(レ
スポンス)する形で電力を供給することで、社会全体での消費電力を最適化
することが可能になります。その結果、消費者側では電気の基本料金の低減
が、送発電側では施設・設備にかかるコスト削減へと繋がります。
では、実際にスマートグリッドを導入するにあたり、どういった技術やシス
テムが必要になるのでしょうか。アナリストの若林秀樹氏は著書「日本の電
気産業はこうやって蘇る(洋泉社)」の中で、スマートグリッドの新規導入
に必要なものとして以下のものを挙げています。
1.電力の流れを制御する装置
2.それを平準化する蓄電池や電力貯蔵システム
3.送電ロスを減らす高温超伝導などの送電網
4.分散型発電するための課金・管理システム
5.分散化された送配電網のセキュリティと信頼性向上のためのソフト
例えば、「電力の流れを制御する装置」としては、「スマートメーター」と
呼ばれる「情報通信機能を持つ機器」が挙げられます。スマートメーターは
スマートグリッド構築のために最も重要な機器の一つであると考えられ、そ
の主な機能としては情報通信機能を用いて、電気消費量の遠隔検針を可能に
することや、エアコンや給湯器、照明、テレビ、冷蔵庫などの家電と接続す
ることで家庭内、もしくはビル内の電力消費量の最適化を可能にすることが
挙げられます。例えば、家庭内の最適化を考えると、夜間の電力需要の少な
い時間に、次回お話しする蓄電池などに電気を蓄え、その電気を電力需要の
多い昼間に使用することで、一日を通じて需要の波を均すことが可能になり
ます。つまり、HEMS (Home Energy Management System)やBEMS
(Building Energy Management System)、FEMS (Factory Energy
Management System) と呼ばれる、家庭全体やビル全体、そして工場全体
でのエネルギー消費量の効率化システムを構築するためにスマートメーター
は欠かすことができません。さらに、スマートメーターで集められた情報を
利用することで、あるコミュニティー全体のエネルギー利用を効率化するた
めのCEMS (Community Energy Management System)を構築すること
が可能になり、コミュニティ内のエネルギー需要に応じて発電・充電・放電
を制御し、社会の経済性と環境性を両立することが可能になります。
次回以降もこれらの具体的な技術についてお話ししていきたいと思います。
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神内 佑大/環境リレーションズ研究所ボランティア
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◆2.スマートと言えば済むか◆
「スマート、スマートって言えばいい、ってもんじゃないでしょ。」
と気焔を上げている人を見ました。
今週参加してきた、エネルギー業界のある国際学会での一こまです。
・・・この学会には、多い順からアジア、ヨーロッパ、アメリカの先進国から
ある化石エネルギーの関連企業の研究職の人々が集まっていました。
世界的にどうかは分からないのですが、この先進国の人々の意見は
「スマートグリッドは世界の潮流。
乗り遅れないように私たちも参入し、スマートグリッドの一角を担おう」
ということで大体一致していました。
そこへ、冒頭の某国メンバーの発言です。
主旨は(補足のため、私の解釈も入ります)
最近は猫も杓子もスマート、スマートと言っている。
しかし、誰もが内容をちゃんと考えて言っているわけではない。
スマートグリッドそのものを否定するわけではないが、
私たちがスマートグリッドに参入することが、一番良い答えなのかどうか、
みなさん、ちゃんと考えて言ってますか?
他にも最適解、もっとスマートな解があるかもしれないじゃないですか?
といったようなことです。
一理あるなあと思いました。
今、電力業界やメーター屋さんだけではなく、
たくさんの業界が、スマートグリッドに乗り遅れまい、
組み込まれ損ねまい、としのぎを削っています。
企業にとっては、利益を得る「餌場」となりそうな
成長はなはだしい若いマーケットだからです。
でも、エネルギーを取り巻くすべての業界が
一つのスマートネットワークに乗ることがいちばん効果的かどうかは、
誰かが冷めた目で検証していく必要があるかもしれませんね。
1本のペンをみんなで使いまわすほうがよい場面もあれば、
みんなが1本ずつペンを持つほうがよい場面もあるように。
せっかくのスマートグリッドが、ごちゃごちゃにならないように。
*’゜*’゜*’゜*’゜*’゜*’゜*’゜*’゜*’゜*’゜*’゜*’
西形 涼子/環境リレーションズ研究所ボランティア
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◆3.セミナー・イベントご案内◆
◆◇ エコ・エグゼクティブ講座 ◇◆
環境問題を解決するための仕組みを戦略的に発案し、それを実行に移して
結果の出せる「エコ・エグゼクティブ」を育んでいくことを目的とした講座
です。月1回、エコエグの役割とは何か、具体的な事例に則してレクチャー
しつつ、集まったメンバーと知恵を寄せ合ってさらに具体的なプランにまで
落とし込む可能性を模索したいと思います。
*2011年11月29日(火) 19:00–21:00
「家庭用燃料電池のメリットとは?」
*エネファームの商品名で発売された家庭用定置型燃料電池。
「ガスを使った電池」。蓄電しない電池。
これは一体何のために開発されているのでしょうか?
*申込期限:11月28日(月)
*お申し込み/お問い合わせ
下記のフォームより、
・関連するプロジェクト:「エコエグゼクティブ講座」
・内容:「エコエグゼクティブ講座参加希望」
とご記入の上お申込み下さい。
http://www.env-r.com/contact/er-pm.html
参加費:学生/1000円 社会人/2000円 Er会員/無料
定員:20名
*’゜*’゜*’゜*’゜*’゜*’゜*’゜*’゜*’゜*’゜*’゜*’
環境リレーションズ研究所
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