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何から話そう!環境問題

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~~(^-^) 何から話そう! 環境問題 (^_-)~~
生活に密着した環境問題をもっとわかりやすく
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●目次● 2012年1月5日号

1.再生可能エネルギーとスマートグリッド vol.10

2.持続可能でない保全活動

3.セミナー・イベントご案内

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◆1.再生可能エネルギーとスマートグリッド vol.10◆

明けましておめでとうございます。本年もみなさまに興味を持っていただけ
るような記事を書けるよう精進して参りますので、何卒お願い申し上げます。
それでは早速、第10回目の「再生可能エネルギーとスマートグリッド」を
はじめていきたいと思います。前回はスマートグリッド導入によって生まれ
る新たなビジネスチャンスについてお話ししました。今回からはスマートグ
リッドを導入すること際に、さらに、スマートグリッド関連ビジネスによっ
て生じるであろう課題点について考えていきたいと思います。

まず、今回は導入する際の課題点についてお話ししたいと思います。まず挙
げられるのはコストの問題です。スマートグリッドはインフラ事業の多くの
分野に関連するものです。そのため、スマートグリッドを構築するためには
それだけ多くのコストがかかることを意味します。私たちの最も身近な例の
一つとして電気自動車に搭載されたり、太陽光や風力発電の不安定性を解消
するために使われたりする蓄電池が挙げられますが、スマートグリッド関連
では市場規模が最も大きく、裏を返せば、最もコストがかかるものであると
考えられています。これらのコストは各家庭が導入する機器の場合には各家
庭が、送配電ネットワーク側に設置する場合には企業、もしくは国が払うこ
とになるでしょう。しかし、後者の場合においても結果的には利用料金や税
金として徴収されるため、結果的に国民一人一人が負担することとなります。
つまり、これらのコストと負担増に対しても何らかの策を講じない限り、ス
マートグリッド導入の障壁は非常に大きなものになると言えます。もちろん、
一般に「学習曲線」といわれるコスト低下も将来的には考えられます。しか
し、「鶏と卵」の問題同様、導入が進まない限りなかなかコスト低下にも結
びつきません。
そこで、もっと積極的な解決策が必要となり、多くの著者がそれに対する提
案をしています。例えば、電気自動車のコストについて加藤敏春氏は著書
「スマートグリッド革命」(NTT出版)内で、「車両は販売し、バッテリー
はリースする」というビジネスモデルを提案しています。この案は何人かの
著者からも提案されており、様々な面で非常に有効なものであると言えます。
まず、リサイクルする際の蓄電池回収の効率化や、リース契約によって顧客
が電気自動車を購入する際のイニシャルコストを軽減することが可能です。
さらに、太陽光発電などが普及し、自家発電が広まった際には、ガソリン代
もかからず、電気も太陽光パネルである程度はまかなえることが想定できる
ことから、リース代をそこから捻出することも考えられます。また、これま
での「メーカ系列販売店による販売・サービス」という形態から解放され、
他産業が参入することによって競争が起こり、コストが下がることもあるか
もしれません。さらには、蓄電池のリサイクルも促進されることから、環境
への好影響にも繋がることでしょう。
このように課題を一つ一つ解決していくことによって、それが新たなビジネ
スを生むことや、副次的な効果を期待することもできます。次回以降もこう
いった課題点について考えていきたいと思います。

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神内 佑大/環境リレーションズ研究所ボランティア
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◆2.持続可能でない保全活動◆

「誰かがお金を出してくれるなら、油田開発をやめてアマゾン原生林を守ります。」
前代未聞のこんなプロジェクトで、まずは最初の1年で必要な1億ドルが見事に集まり、
エクアドル・ヤスニ国立公園での油田開発が当面中止になったという報道がありました。

開発をあきらめる代わりにお金を、と要求したのは、エクアドル。
お金を出すのは、世界中のどの国の誰でもよいようです。
企業や団体などが寄付を行ったようです。
(基金の取りまとめや運営は国連開発計画。)

この国立公園に広がる原生林は、エクアドル有数の石油資源の宝庫であるとともに、
世界的に見てもすばらしい、植物と動物の宝庫であるそう。
ここが守られることの意義は大きいのです。
よかったなぁと思います。

ただ、開発と自然保全のバランスを取るための方法としては
世界規模でみると、これはあまり有効なやり方ではありません。
善意の寄付や国連の供出のみに頼るこの方法は、持続可能ではないからです。
他に同じような問題を抱えている地区すべてで、これが応用できるかと考えると
寄付だけではなく、お金を出した側にもメリットが返ってくる仕組みでないと
きついと思われます。

例えていえば、難病の子どもを海外の病院に送って手術を受けさせるために
一般の人々の寄付を募ることと似ています。
寄付によって、一人の人の命が救われることの価値は、あまりにも大きい。
でも、次の人の発病を抑えることもできないし、
毎回寄付が集まるわけでもありません。

一方で、お金を出す代わりに開発を止めておく、というやり方が何例か成功していけば、
それをビジネスモデル化して、お金を出す側がメリットを得るといった動きが
新しくできあがってくるかもしれません。
今後の動向が注目されます。

ちなみに、ヤスニ国立公園を守る基金は、13年間で36億ドルが必要。
次の締め切りは2013年末。目標金額は5億ドル以上だそうです。

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西形 涼子/環境リレーションズ研究所ボランティア
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◆3.セミナー・イベントご案内◆

◆◇ エコ・エグゼクティブ講座 ◇◆

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次回の講座の日程は未定です。
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環境問題を解決するための仕組みを戦略的に発案し、それを実行に移して
結果の出せる「エコ・エグゼクティブ」を育んでいくことを目的とした講座
です。月1回、エコエグの役割とは何か、具体的な事例に則してレクチャー
しつつ、集まったメンバーと知恵を寄せ合ってさらに具体的なプランにまで
落とし込む可能性を模索したいと思います。

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環境リレーションズ研究所
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