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~~(^-^) 何から話そう! 環境問題 (^_-)~~
生活に密着した環境問題をもっとわかりやすく
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●目次● 2011年1月5日号
1.生物多様性と都市 Vol.2
2.自然遊びには自然の服
3.セミナー・イベントご案内
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◆1.生物多様性と都市 Vol.2◆
前回は都市化の生物多様性に対する影響と生態系サービス(Ecological Services)
についてお話ししました。
今回は「都市の生物多様性を高めるための障害」について考えていきたいと思います。
ある生物が絶滅してしまうということは、その生物が人間を含む他の動植物に
提供している生態系サービスや、その生物から将来的に得られるかもしれない知識
(ex. その生物がどの程度生態系に影響力を持っているか等)が損なわれることを
意味しています。
そういった絶滅を防ぐために生物保護区のようなものを作っていくような動きも、
先日のCOP10からもわかるように徐々に増えてきています。
しかし、あくまでそれは人間の生活からは離れた場所での保護であり、
ほんの些細な面積に過ぎません。
ではなぜ都市での生物多様性保護はあまり注目されていないのでしょうか。
まず第一に挙げられるものは、ある生物が生態系サービスや将来のための知識に
どの程度貢献しているのかを数値化・金銭化することのむずかしさがあります。
特に都市部での生活は自然と切り離されているため、生態系サービスの恩恵や
そのプロセスが見えにくく、自然を都市に作ることは不経済的であると
考えられることが多くあります。
そのため、自治体などの予算から自然を守るための予算は
後回しにされてしまうことも少なからずあります。
さらに、そういった人間の生活と自然との隔離は都市部においてますます
進行していると思われます。
例えば、近年、子供たちの遊びは昔に比べて室内で行われることが多く、
最近では「屋内砂場」まで出現しています。
これらの遊びは屋外でのものに比べきまりきったものが多く、自発性・冒険性が欠けています。
これらの質的・量的な自然との触れ合いの欠如がさらに深刻な問題に導くと
何人かの学者は警笛を鳴らしています。
パイルという学者はこれらの自然との触れ合いの欠如を
「経験の消失(Extinction of Experience)」と呼び、それらはさらに
「自然に対する無知(Nature Illiteracy)」へ導くと警告しています。
これらの負のスパイラルは子供が大きくなった時の自然に対する態度に
大きく表れると考えられます。
それは子供のころに経験した自然との触れ合いの度合いが、
大人になった時の自然破壊などに対する考え方に大きく影響を及ぼす、
という研究結果にも裏付けされています。
これらの負のスパイラルをカーン博士は総じて「基線転換症候群(Shifting Baseline Syndrome)」
と呼び、自然破壊や都市からの自然排除によって子供の自然との触れ合いが減少し、
それがさらに自然破壊などにつながる、という一連の流れを説明しています。
つまり、まず私たちが取り組まなければいけないことの一つは、
もう一度環境が私たちに、そして未来の世代の人々にもたらす貢献について再考し、
身近な所に質・量ともに優れた環境を作り出していかなければいけないということです。
次回は、そういった豊かな自然を身近に作り出していかなければいけない理由を
別の角度から考え、さらに様々な生物多様性保護に対する考えについてお話したいと思います。
それまで、身近にある自然を探して、それをどのようにすればもっと
豊かになるのかを考えてみてみると楽しいかもしれませんね。
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神内 佑大/環境リレーションズ研究所
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◆2.自然遊びには自然の服◆
都会生まれ・都会育ちの娘を自然になじませたくて(上の記事もお読みください)
ときどき田舎の山や川原などに連れて行きます。
どろんこになったり、虫を触ったりするのを嫌がる子を
なんとか少しでも野生児っぽくできないか、と。
里山の木や葉っぱを使っての焚き火の会に連れて行ったときのことです。
初めて見る大きな火に、
怖がりながらも惹きつけられるように近づいていく子どもたちに
焚き火の達人のおじさんたちが、
「下がって下がって!そういう服は燃えちゃうから。」
と何度も叫んでいました。
肌寒い日だったので、娘も含め何人もの子どもたちが着ていたのは化繊です。
化繊は、火の粉がかかっただけで燃えたり焦げたりしてしまうというのです。
フリースも駄目なのだそうです。
おじさんたちはというと、綿(めん)の手ぬぐいで顔を包んで強い熱から守りながら
火の近くまで寄って枝をくべていたのでした。
またある日。
遊びに行った先に「落ち葉のプール」(木の枠の中に落ち葉をたくさん入れて
子どもが中で遊べるようにしたもの)があったので、
さっそく娘を入れて遊ばせました。
ところが、着ていたモコモコのフリースに、
くずになった落ち葉がどんどんくっついていきます。
静電気でくっついているのか、払ってもつまんでも取れず、
どんどん小さなくずになって繊維の間にもぐりこんでいくばかりです。
しまいには開き直って、どんどん遊べー!汚れろー!とけしかけて、
コートの後始末は家でゆっくり取り組みました。
落ち葉の中にジャンプインするくらい、私も昔おおいにやったものですが、
服の後始末にこんなに苦労することは無かったなあ、と思いながら、
どうしてもくっついてしまって取れない落ち葉と格闘しました。
火なり落ち葉なり、自然の中に飛び込んでいって遊ぶなら、
着るものも自然に近いもののほうがいいのかもしれません。
綿100%の製品がすべて環境に良いわけではありませんが、
着るものの選び方についても、少し考え直させられた出来事でした。
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西形 涼子/環境リレーションズ研究所ボランティア
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◆3.セミナー・イベントご案内◆
◆◇ 「ヤマガラの森」雨水の会 2010年2月21日(日) 実施のお知らせ ◇◆
「Present Tree in南八ヶ岳」では里山「ヤマガラの森」で月に一度、
保全活動を行っています。
Present Tree「ヤマガラの森」寄付者はもちろん、植林ボランティア、
山仕事をやってみたい方なら、誰でも大歓迎です。
おひとりさまでもグループでも、お気軽に・・・。
*詳細とお申し込みはこちらから
http://pacolog.cocolog-nifty.com/yamamori/2010/01/221-3-f451.html
(2月18日頃までにご連絡をお願いいたします)
※雨天・荒天の場合は中止です。
お申し込みをお待ちしています。
◆◇ エコ・エグゼクティブ講座 ◇◆
環境問題を解決するための仕組みを戦略的に発案し、それを実行に移して
結果の出せる「エコ・エグゼクティブ」を育んでいくことを目的とした講座
です。月1回、エコエグの役割とは何か、具体的な事例に則してレクチャー
しつつ、集まったメンバーと知恵を寄せ合ってさらに具体的なプランにまで
落とし込む可能性を模索したいと思います。
*2010年01月11日(火) 19:00–21:00
「スマートグリッドとは何か?」
*新しい電力とエネルギーのインフラとして、米国で実証実験が進む「スマー
トグリッド」。従来の送電線網とどう違うのでしょうか?
*申込期限:01月10日(月)
*お申し込み/お問い合わせ
下記のフォームより、
・関連するプロジェクト:「エコエグゼクティブ講座」
・内容:「エコエグゼクティブ講座参加希望」
とご記入の上お申込み下さい。
http://www.env-r.com/contact/er-pm.html
参加費:学生/1000円 社会人/2000円 Er会員/無料
定員:20名
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環境リレーションズ研究所
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