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水俣ブランド

会場となった徳富蘇峰・蘆花生家

先週末、水俣に行ってきた。

環境ビジネスウィメン5人:水俣の女性事業家16人

で、座談会を開催するためだ。

私が環境ビジネスを始めたきっかけは大学時代のゼミ活動だが、そもそも環境系
のゼミが無いのにそれを自ら作ってまで学びたいと思うほどに育った環境問題へ
の興味の原点は、幼少期に母と見たMINAMATAをはじめとする公害問題のドキュメンタリーである。

にも拘らず、恥ずかしながら水俣の地を踏むのは今回が初めて。

初めて訪ねて分かったこと。
不知火海のとても美しいこと、水俣の女性がとても活力あること、食の安全に対
してとても気を使っていること、、、。

絵に描いたような魚付林とそれに因る良質な漁場は本当にとても綺麗で、いつか
絶対潜ってみたいと思わせる代物。

パティスリー、茶園、自然学校、、、さまざまな事業に取り組む女性たちは生ま
れも育ちも実はばらばらで、共通するのは、「今のMINAMATAの良さ」を客観的に
感じ取っている人たちが活力あるご当地でのプロジェクトを推進していること。

そして、さらに今回客観的に水俣を見聞きした私としては、「水俣産の食品」に
はほとんど食品添加物が入っていないことにとても感動。

みやげ物店や道の駅にあるジャムやドレッシング、ジュース、アイス、パン、土
産用菓子、、、は、食品添加物フリーなものの方が圧倒的に多い。最近では香料
の入っていないものを見つけるのが困難な紅茶も無添加はもちろん、「化学肥料
・農薬などを一歳使わずに」の小さな文字が奥ゆかしく躍る。

これがMINAMATAブランドなのだ、と直感。

ご本人たち、本当に本当に奥ゆかしくて、「水俣だから無添加にこだわりました」
のメッセージは小さなPOPで一箇所しか見つけられなかったが、水俣の歴史を知る
私にとってはもの凄い説得力。

陰徳は日本の美学だとは思うが、ぜひこの迫力あるブランドをもっと積極的に展
開してほしいと心から期待する。

マスメディアも、「被害者の水俣」というステレオタイプはそろそろ卒業し、こ
ういう「MINAMATA」を報道してほしいとつくづく願う。